私たちの住む設楽町にはこの様な居酒屋は存在しない。
ここは名古屋のど真ん中 プリンセス通り沿いにある
居酒屋「したら」である。
たまにはこんな華やかな繁華街で一杯！
「ちょっと一息」も良いものである。
「したら」の看板は檜をくり抜いた「ランプシェード」
木の温もりを感じ、心が和みます。
（もちろんお店は疲れた心と体を癒してくれる）
私たちが一息つくように醪に一息つかせる事！これも大切です。
遠山
2006年10月アーカイブ
明日は仕込み2号「純米しぼりたて」の上槽予定
誰もいなくなった蔵の中で一人黙々と醪のきき酒
「味わいがあってなめらかで・・・」
当たり前のことを続けることは難しい！
遠山
東京ドームから蒸気が・・・？
今年のジャイアンツは蒸気が上がるほど盛り上がらなかった。
今、盛り上がっているのは札幌ドームの日本シリーズ！
盛り上がっているのは札幌や名古屋だけではない。
ここ設楽町の関谷醸造も盛り上がっている。
目標の酒質を造り上げるために・・・
約1500kgの白米を蒸し上げる甑（こしき）
なかなかの優れものである。
遠山
今日は仕込み1号「初しぼり」
「何も足さない何も引かない？」
仕込み1号は「吟醸しぼりたて」という事は
醸造アルコールを醪に少量足した（添加）わけである。
醸造アルコールを足した分お酒はどんな風に変わるのか？
それは「吟醸しぼりたて」をお求めいただいてのお楽しみ！
＊仕込み2号「純米しぼりたて」と飲み比べると違いが良く分かる。
と言うことは最低2本はお求めいただくという事！
上槽酒（しぼりたて）をいの一番に味わえるのが杜氏の特権
「香味の調和が取れ、のど越しは消えていく・・・」
「申し分のない吟醸しぼりたて・・・」
「吟醸しぼりたて」「純米しぼりたて」の発売は11月の第一週予定です。
遠山
「さっきのタンクは梨の香りがしたよ！」
「このタンクはりんごの香りがする！！」
「次のタンクはどんな香りがするかな～？はやくはやく」
「このタンクは仕込み1号！」
「あさっての日曜日にしぼるの？」
「どれどれ私が吟味してあげましょう」
「 ”ワ” これはお酒だ！ くさ～！」
「子供には少々刺激が強過ぎたようです。」
「子供は本当に正直」
ただし「くさ～！」はご心配なく
お酒としてはとっても良い香り！
かくして英才教育は続きます。
10月22日（日）ついに仕込み1号「吟醸しぼりたて」がしぼられます。
「朝一番にしぼったお酒はピリピリと荒々しくまたそこがフレッシュでもあります。」
「はやく味わってみたい・・・」
「今年もそんな季節がやってきました。」
遠山
10月1日に飛び立った仕込み一号「吟醸しぼりたて」号
10日目に「大玉泡」上空を通過
今は「坊主面」付近を降下中
そろそろ着陸する滑走路が見えてきました。
昔はもろみを袋に詰めて槽（ふね）でしぼりました。
今はご覧のような装置にもろみを注入してしぼります。
あと数日、無事着陸できるようにもろみを誘導します。
そんな私は「もろみ」の操縦士あるいは管制官！
遠山
大玉泡の中をよ～く覗いて見てください。
大玉泡の中に玉泡が・・・
大玉泡がシャボンの様に弾けると
今度は中にあった玉泡が・・・大玉泡に・・・
見ているだけで楽しくて時間の経つのも忘れてしまいます。
今日の大玉泡は仕込み3号10日目！
いつも10日目の醪に大玉泡が現われる・・・
「いつでもどこでもどんな時でも！」
そんなに発酵は簡単なものではありません。
「再現性のある酒造り」
それを導くのが私たち杜氏の仕事
仕込み3号も飲んでみたい？
仕込み3号は特別純米「可。」
壜詰めされて出荷されるのは来年の夏過ぎかな！
気長くお待ちください。
遠山
「坊主面」になった醪がまた「大玉泡」に？
これは仕込み二号10日目の状貌（面）です。
仕込み二号「純米しぼりたて」
「面」を見れば発酵状態が分かる。
アルコール度数にボーメ（日本酒度）
それからそれから・・・
分析をしなくても・・・
それがプロというもの！
「醪10日目でこの面だと・・・BMD値は？」
プロなら分かる！
「しぼりたて」の味すらも
プロなら分かる！
「どうですか、早く飲んでみたいでしょう。」
大玉泡はいつまでも現われてはいない！
2～3時間もすると・・・
ご覧のように！
「女心と秋の空」
醪の面も・・・要注意です。
タイミングを逃すべからず！！
遠山
地元田口の「福田寺」
信玄塚があることでも知られます。
お寺から連想するもの？
釣鐘、木魚、住職、お坊さん・・・
お坊さんから連想するもの？
空海、お経、坊主頭 ・・・
仕込み1号 13日目
10日目に現れた「大玉泡」は
今、ご覧の様な「坊主」になって・・・
写真の様な状貌（面）を私たちは蔵人は「坊主」と称します。
遠山
我が母校、田口高等学校の
「総合的な学習の時間」に招かれて
「ふるさとの産業・関谷醸造の今昔」について話をしてきました。
お酒を飲んだ事のない？生徒に
何を話せばよいのか！
しかしそこは私の後輩
まじめに一時間半「千鳥足ならぬ千鳥話に・・・」お付合い
「・・・という訳で・・・」
「これ何の写真？」
「このペットボトルの重さは？」
「任せてくださいよ！27ｇ位でしょう」
「この蛇みたいな・・・なに？」
「こんなに綺麗な泡が・・・」
「チョットチョット、僕にも見せてよ！」
という事で
田口高等学校3年生の皆さん
お疲れ様でした。
「巣立ち 飛ぶ鳥のごとく親となり 子を育てよ」
数年後、地元に戻って活躍することを願います。
遠山
仕込み1号10日目
「大玉泡」が現われた！
「数時間しか現われないこの状貌（面）」
どんな状況時にこのような「泡」が現われるか？
「見る人が見れば・・・」
あと約二週間後の「しぼり」が楽しみです。
遠山
「天高く馬肥ゆる秋」
青空の下、各地で「秋祭りが・・・」
そんな中「仕込みは休む事なく続きます。」
今日は仕込み4号・5号の添え・仲仕込み
どこからともなく「ド・ド～ン」と号砲が・・・
遠山
仕込み一号は今日で6日目
順調な「もろみ」は見る人が見れば
すぐ分かります。
（仕込み一号酒母）
順調に育った仕込み一号「酒母」
「卸」近くになるとご覧のような「面」
「見る人が見れば」分かります。
「卸」直前には「海鼠面」に・・・
（もろみ二日目）
「留」仕込みの翌日
仕込まれた蒸米のすき間をぬう様に
「泡」が・・・
もろみの中では発酵が始まっています。
「早すぎず、遅すぎず」
「見る人が見れば」発酵状態が分かります。
（もろみ六日目）
ご覧のような綺麗な「泡面」
この面を見ればどんなお酒が出来上がるか
「見る人が見れば」
おおむね予測がつきます。
お酒造りも料理と同じ
「出来上がってみないと味が分からない？」
そんな料理人はいませんよね！
「状ぼう（面）」を見て、発酵の「音」を聞いて
発酵途上のもろみを「味見」して・・・
「出来上がるお酒を予測します」
そしてもうひとつ
料理と同じ「隠し味」
それは？
「造り手の気持ち」
「奥さんの手料理、美味しいですよね！」
「見る人が見れば・・・」分かります。
「料理に愛情、酒に友情？」
遠山
蔵人が帰り、誰もいない蔵の中で
醪は一人発酵を続けます。
「プチプチ・パチパチ」
もろみ三日目
発酵も状ぼう（もろみの面）も順調です。
「酒造りって本当に面白い！楽しい！」
あと約三週間もしたら仕込み1号がしぼられます。
「吟醸しぼりたて」お楽しみに
遠山
