(思い出の続き)
毎年新潟の蔵人たちに、「今年もよろしくお願いします」と挨拶に行っているらしいが今年は新人の私が専務と行くことになった。
二泊三日の旅である。
その頃はまだ高速道路が全部開通していなくて、かなり時間がかかるので白馬あたりで一泊する。専務と二人でお土産に渡すために持ってきたお酒を一升空けてしまった。あの明眸織部は美味かった。
次の日、仕込途中で亡くなってしまった前杜氏の家に行き、仏壇に手を合わせる。
黄瀬戸を手に持ち明眸のはっぴを着て斜めがちに撮られた写真がかっこいい。
前杜氏さんの家でこれでもかと言うほどご馳走になりお婆ちゃんが眠ってしまったのでお暇する。
米はもちろん野菜の美味しいこと忘れません。新潟の家の立派なことうらやましい限り。
もう一軒前杜氏が連れて着ていた船頭の家も寄ることにした。明眸に来るようになって30年だそうで新築の家は明眸御殿と呼ばれている。ここでもたらふくご馳走になる。
山の中を走ってようやく松之山温泉に着き、かなり熱めの温泉につかり部屋で専務と話をしていると次々に蔵人が奥さんとやってきて挨拶をする。
蔵人の話す言葉も解らないが奥さんの話す言葉はもっとわからない。荒川
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