(思い出の続き)
たまに良くない酒粕が出るとお茶山に捨てにいった。いや、お茶の肥料にしに行ったので、猪がそれを狙って出てくることがある。
そこでその猪を捕まえて食べようと言う事になった。
まず罠をかける事になり、酒粕をわざとらしいくらいに置いてその前に落とし穴を作るのである。
そして一日ほかって置いて翌日見に行くと言う作戦である。
その日、瓶場のおじさんたちは猪なべを頭に浮かべて仕事をしていたに違いない。普段に増して機嫌が良く、「休憩中には掛かったかなあ」なんて言ったりしている。
翌日・・・・勇んで言ってみると・・・やられた。
猪のやろうは、落とし穴の場所に感づきよけるように回って酒粕だけを食べていきやっがった。
軍配は猪に上がった。
瓶場の人の夢物語。荒川