自慢の焼酎プラント。
複雑に入り組んだパイプラインは美しい。荒川
自慢の焼酎プラント。
複雑に入り組んだパイプラインは美しい。荒川
以前、吟醸工房近くをダウンバーストが襲った。
これは、帰り道に被害直後の写真を撮ったもので写りはあまりよくないが、太い木が倒され家屋がダメージを受けた。怪我した人もいただろう。
時に自然の力をまざまざと見せ付けられ、時には甚大な被害を受ける事もあるが、自然の力には恨みも、怒りも後悔もないし人間の存在すら知らない。ただそこに現象が起こるだけ。
引き金は人間が引いていないことを祈る。荒川
(思い出の続き)
大きな鉄扉が人が一人入れる位開いた。どうやら人事担当の人の力が尽きたようだ。
蔵の中に入り、今度は人事担当の人が一生懸命に閉めている。
薄暗い中、天井から光が差しその先に、シューシューと大きな甑が二つ、掛けられた布をパンパンに膨らませ今にも破裂しそうだ。
見たことのないような機械、道具が散乱している。それらは相当古そうだ。
下駄箱らしき物の下に靴と草履が無造作に置かれている。
酒の匂いと蒸した米の匂い、かび臭い匂いが充満している。
中はそれほど寒くない。
まだ八時前で休憩中なのか、人の姿はない。
人事担当の人が鉄扉を閉め終わったようだ。
重労働を終えた人事担当の人が休憩所らしき扉開けた。
灯油の匂い、タバコの匂い、埃っぽい匂いが混ざってこの中は体に悪そうだ。
それに以上に暑い。
扉を開けた瞬間、中から聞こえていた、どこか違う国の人の言葉が止まり、静まる。
何人ものお年寄りがイスに腰掛けタバコを吸っている。
人事担当が
「今度からここに入る、荒川君で今日からしばらくアルバイトと言う形で手伝ってもらいます」と言う。
言葉が解らない。これがジェネレーションギャップってやつかそれともこの人たちは在日アジア人か。
いや違う、新潟弁だ。
中の蔵人と人事担当と何か話をしているが、やはり解らないがどうも差し入れをせがまれているようだ。
いじめられて逃げるように人事担当は休憩所を出て行った。
次は私の番である。
「今日からここでお世話になる荒川と申します。宜しくお願いします」 (次回に続く)荒川
"
随分先日、愛知県、愛知県近県の酒造り従事者の会が有りお邪魔しました。
どんな会でもお酒を飲むのは楽しいが、この会も楽しかった。
同業者だけあって、日ごろの苦労や会社の愚痴、酒つくりのアドバイスや失敗談など楽しい話が出来ました。この業界は本当に横の繋がりが強いとつくづく感じました。
楽しすぎて五次会までやってしまった。記憶は二次会までしかないが・・・。
懲りずにまた誘ってください。荒川
私は、色白であるし日焼けも苦手であるが大の海好きである。
泳ぐのはもちろん。水着のオネーさんを見るのも、海そのものを見ているだけでも好きである。
稲武からの帰り道、目の前に雲海が広がっていた。山の海も結構美しい。
たとえ水着のオネーさんがいなくとも、泳げなくとも。荒川
今年も焼酎の仕込みが無事終わり、蒸留器の役目が終わった。
最後に水を入れて蒸気を吹き込み汚れをふやかす。
それを覗き込んでみたら細かい気泡が無数に舞って、光に反射しとてもきれいで幻想的でした。
また来期しっかり働いてください。荒川
(続き)
初日は8時出勤なので余裕を見て6時に家を出る。
慣れない車の運転だが、朝の空気が気持良い。初めての出社なので少し緊張気味。
動きやすい格好をしてきてくださいとの事でジャージに身を包む。私は、その時から現在まで仕事着=ジャージである。
地図で確かめながら瀬戸への道をたどっていくと、高蔵寺周辺で急に道が混んでくる。瀬戸には、企業団地があって朝は出勤ラッシュがある。早く出てきて良かった。初日から遅刻ではかっこ悪すぎるし、働いている間中ずっと言われ兼ねない。
何とか15分前に会社にたどり着き駐車場に車を入れる。
倉庫の開いたシャッターからリフトが出入りし、営業の人や配達のおじさんたちがせわしなく動いている。
事務所のオネー様はまだ来ていない。
だが、人事担当?総務?のおじさんがやってきてくれた。
「おはようございます。道は混まなかった?」
なんて軽い挨拶を済ませる。
「じゃあ蔵に案内しますね」
「仕込み中はみんなぴりぴりしてるから、気をつけてね」 って何に気をつけるのか?
会社を縦断している道を歩いていく。
ちょうど、大きな扉の前を通りかけたとき、おもむろにその引き戸が開き、手に糊のはけとベニヤ板の切れ端を持った、背中の見事に曲がったおばあさんが出てきた。
建物のも古くぼろぼろでお化け屋敷みたいな所から急に出てきたので一瞬亡霊かと思って少しちびった。 このおばあさんもこの会社で現役バリバリ戦力なのである。この人を最初おばあさんと呼んでいたが、回りのおばさん従業員連中から非難を浴び、おばさんと呼ぶようになる。
このおばさんも私に良くしてくれた。私の事を褒めちぎるので何時もこそばゆくなったのを覚えています。もう50年若ければな。
今も元気だろうか?
突き当りを右に曲がり蔵に向かって歩いていく。
山のように一升瓶が積み上げられた中庭に出てそこからアーチ状の道に入って行く。
ビン場の入り口がある。
ビン詰めの準備をしているようだ。瓶詰めの人が遠まわしに私を見て来る。
ああ、転校生の様だ。私は小学生の時に金沢市から転校してきたがそれを思い出した。
脇に一メートルくらいのタンクが無造作に置かれている。そこで一人のおじさんが仕事をしていた。
結構古くからここで濾過調合をやっているが。昔はどこか名古屋の蔵で杜氏をやっていた事もある人で、いつも私を呼び止めて、この酒とこの酒どっちがいいと思う?なんて聞かれたものだ。意外と好きな酒のタイプが一緒で気があった。
このアーチ状の通り道の置くに褪せた緑色の大きな鉄扉がある。どうやらそこに連れられていくみたいだ。
人事担当者に人が渾身の力で鉄扉をあける。重そうだ、私を拒んでいるのか?
この扉を開けて入っていくともう戻れない気がする。ゆっくりとガラガラと大きな音を立てて封印を解かれた地獄門が開いてゆく。 次回に続く。荒川
(続き)
就職も決まって一安心しながら学校に行きバイトに行く日々。
ある日、会社から電話がかかってきた。
12月20日からバイトに来いというのである。
そういえば面接の時に、そんな事を言っていたな。
時間は、初日なので朝8時でいいが次からは朝6時だそうだ。
・・・・まてよ・・・朝6時に会社に行こうと思うと電車もバスも無いし第一電車やバスで行くとなると時間がかかりすぎる。
自動車学校に通ってはいたが、いそがしくて何ヶ月も行っていないし、もう期限が切れたかもしれない。
バイクでは寒すぎる。
今から必死で自動車学校に行くしかない!
期限もぎりぎりで残っていたから強行スケジュールで、12月に入って何とか免許を取る。
私は車を持っていないので嫁さんに車を借りて備える。
なつかしの真っ赤なレビンだ。
準備万端。
後は朝起きれるかが問題だ。 次回へ続く。荒川
最近、キレが悪い。荒川
これはホースを洗うもので先にブラシが回転していて、水も出てくる。
まるで内視鏡のように進んいって汚れを落とす優れもの。
これで私の胃のポリープも取れるかもしれない。
あーーん、高木田さん!入れてみて!!荒川