会社にわがままを言って付けてもらったお風呂です。
室(麹を造る部屋)に入り、汗だくになるので泊まりのときの唯一の楽しみである。
私が、この仕事に着いたころ、新潟から出稼ぎの職人が10人弱来ていて、一緒に泊まって仕事をしていました。
夜、風呂に一人づつ入るが、最初、下っ端の私は一番最後で、垢の浮くお湯に浸かっていました。
でも、2年、3年と経つうちに順番がだんだん早くなり、5年経ち杜氏になると一番風呂に入るようになりました。
私は、一番若かったので「後で入るでいいよ」(尾張弁)と遠慮して言っても「頼むすけ、先に入ってくんない」(新潟弁)と一点張りでした。
何十年とそうゆうしきたりで来たのだから、出稼ぎの人にとっては当たり前のことだったのでしょう。
でも一番若い私が3倍から4倍の年齢の人より早くお風呂に入るのが悪くて恐縮したのを覚えている。
もちろん家では、一番最後に入っています。荒川
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