新聞で記事を見た方もいるかも知れませんが、
設楽町がダムの見返りとして要求していた7項目の要望に対し
国や県からの回答があり、それに対して町議会の審議会は
早々に賛成を決めました。
またその事についてちょうど今、
設楽町では住民に説明会を行っています。
私も、7項目の要望に対する国・県からの回答を見ましたが、
とても賛成できるシロモノではないと感じました。
(水資源や洪水対策としてのダムの是非はこの際置いておくとして…)
こんな「回答」で賛成してしまう町の執行部に失望すら感じました。
というのも、回答ですら無いと感じたからです。
理由は以下の通りです。
①公共補償など「当たり前」の事は大きくハッキリと書いてあるが(笑)
本当に地域にとってメリットに繋がるような要望事項については
「誠意をもって」「中長期的に課題として取り組む」「最善の努力」等々
一見威勢は良いものの「いつまでに」「どこが」「何の予算を使って」
という具体的な内容になっていない。
(むしろこの社会情勢で反故になる可能性も高い)
②道路の改良整備について、
沈む道路の付け替え(機能補償・これはやって当たり前)や
カーブのRの改良(線形改良・急カーブを緩いカーブにする程度)、
あまり利用がなさそうな場所への歩道設置(笑)、などしか無く
根本的な地域のメリットが薄い様に感じられる
③「地域の振興」につながるものが、
道路建設、 公園やスポーツ施設、文化施設などハコ物系公共工事だけ
またその収支見通しやランニングコストについては全く検討されていない
④町の予算が50億ちょっとしかないのに、自己負担分が30億も発生する
(年収500万の人が「今なら補助金が付くよ」と言われて
家に強制的に3億円のプールを作ってもらった所まではいいが、
それにより「ついで」に行わざるを得なくなった附帯工事により
有無を言わさず300万の請求をされたみないなモノか?^^;;)
⑤将来施設の維持管理などに使う豊川水源基金の運用の見通しが甘く
このご時世どうやって高い運用利回りを確保するのか根拠に乏しい
(そんな高い運用利回りの資産運用が出来るなら教えてください^^;;)
素人が見ても穴だらけの回答に対して
議会や執行部はなぜ諸手を挙げて賛成できるのか理解に苦しみます。
水没予定地域に住んでいる人が高齢化する中
精神的な苦痛まで含めた補償を急がねばならないという、
その考え方は分かりますが、
水没予定地に居る人だけが設楽町民ではありません。
残された人たちに負担やしわ寄せが行かないよう
国や県に対してねばり強く交渉をしてもらいたいと思いますが、
今となってはそれも怪しくなってきました。
この町はいったいどうなってしまうのでしょう…。
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