少し前の話題になりますが、
先日読んだ業界紙にこんな事が書いてありました。
国税庁 17年度酒類取引実態、96%の小売が合理的な価格設定せず
http://www.jyokai.com/archives/2007/03/post_1348.html
《醸界タイムス》
とても恐ろしいことだと思いました。
小売酒販店で96%、問屋で88%、酒類メーカーで53%が
「合理的な価格」を設定してないのです。
では「合理的な価格」とは何かと言えば
(web版でなく新聞版の醸界タイムスによると)
・常に原価(仕入れ価格+コスト)を下回る価格での販売(問屋)
・酒税額を下回る金額での出荷(メーカー)
・ビールをおとり商品として使っていた(小売)
・取引先変更や代金不払いの圧力によるリベート支払い(問屋)
・採算無視の協賛金
・マネキン代(派遣販売員の事)の料金の肩代わり
・etc
だそうです。
それにしてもそこまでひどいとは…^^;;;
とてもこれは、「まともな商売」をしているとは
言い難い状況です。
業界の慣行や、なし崩し的にしてしまった事もあるとはいえ、
どうしてこんな状況になってしまうのでしょうか?
たとえ流通から圧力があったとしても
赤字を作りつづけても仕方がないのですから
各々がコストと売上げを比べながら、
最低限利益が残るようにしていくのが
企業の使命だと思います。
そうしなければ雇用の確保も出来ませんし、
地域への貢献も出来ません。
暴利をむさぼることは、
いかがなモノかと思いますが(笑)、
適正な利潤をいただきながら
息の長い商売をすることを
みんなで考えなければ
酒類業界の未来は暗いと思います。
それからこれは消費者の問題でもあります。
ビールから発泡酒へ、さらに第3のビールへというように
際限なく安い酒類、さらに安い酒類にシフトしていく状態
仕入れ価格を下回った赤札価格でなければ
買ってもらえない酒類がある現状
10円安いことが本当に正しいことなのか?
ジュースより安い「お酒」が果たして必要なのか?
一度考え直す時期に来ているのかも知れません…。
その通りです。
値段だけででお酒を買うのではなく、味を吟味して気に入った物をお財布と相談して買いたい。
>aさん
コメントありがとうございます。
メーカーがするべき本当の競争は
他メーカーとの価格競争でなく
いかにお客さんに喜んでもらえるか?
味やその他もろもろの価値を高めるか
という競争であるべきだと思います。