兵庫県の圃場見学

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9月25・26日と2日かけて
田んぼ担当の伊藤敏之さんと一緒に
兵庫県の田んぼを廻ってきました。

まず始めは加東市(昔の社町)で栽培している
酒米「白菊」

これは主に海外向けに出荷されている
明眸「夜半の月」の原料になります。

米粒が球形に近く、精米時の割れが少ないことと
「ぷりっ」としているのと、穂に籾がぎっしり着いているのが特徴です。
もともと愛知県で育成された品種ですが、
今ではここでしか(たぶん…そのハズ)栽培されていません。


次は多可郡の中町にむかい
昨年から試験的に栽培してもらっている品種「白玉」です。

これは江戸時代の品種で
その時代は酒米とかそういった区別の無い時代だったので
分類上は「一般うるち」に分けられますが、
ちゃんと心白も出ます(笑)


次は戦前に兵庫県の一帯で栽培されていた(らしい)酒米「弁慶」
今年から試験的に栽培してもらっています。

山田錦が出てきて、
そちらの方が作りやすいということで作付けが減り
栽培されなくなった品種と言うことですが、
「あの」山田錦のほうが作りやすいなんて(笑)
よほど作り難い品種だったんですね。

ご面倒かけてスイマセン >農家の方々^^;;;


次は酒米「但馬強力」

これで造ったお酒は
得も言われぬ味わい(旨味)がでます。
貯蔵するととてもいい感じになります。


そこから加西市へ向かい
今度は山田錦の圃場を見ます。

加西で山田錦を作ってくれている
大西さんという方の田んぼです。

この人は栽培方法にもいろいろ工夫をこらし、
挑戦的な米作りをする人です。

しかしこの人は倒さないよう上手に作ります。


そろそろ暗くなってきたので
我々は西脇市のビジネスホテルに向かいます

翌朝、
加東市(昔の東条町)で山田錦を作っている
橋本さんの田んぼを見学します。


この人も山田錦栽培のベテランで
「欲をかかず絶対に倒さない事」を信条として
山田錦作りをしています。

田植えも通常の田植機と異なる方式の田植機を使い、
普通よりも間隔を広くして植え付けます。

そのため多少、収穫量は落ちますが、
風通しの良い、日当たりの良い田んぼになるため
稲1株1株がとてもしっかり育っています。

上の写真では左が橋本さん、右が他の人の田んぼです。
※どちらも同じ山田錦

米作りは深いです。
とても深い…。


田んぼを見るとその人の考え方が分かります。

蔵元は酒造組合にFAXで米の注文を出すだけでなく
もっと実際に田んぼを見ないといけないと思います。

そうでないと自分のところに届いている米の田んぼは
トンでもない事になっているかも知れませんよ(笑)

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このページは、sekiyaが2006年9月27日 10:06に書いたブログ記事です。

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