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2009年09月30日

兵庫の圃場廻り

今年も兵庫県の
加東市、加西市、多可郡あたりの
JAや農家さんを廻りながら
圃場を見学してきました。

初めは加東市(旧社町)の
白菊の田んぼを見学


次に北へ移動し西脇で
白玉という品種を作ってくれている
農家さんへ

途中昼ご飯を食べ
多可郡に向かい但馬強力の圃場を見学します。

同じ加美町内で
弁慶という酒米を作っている圃場へ

この品種はチャレンジ2年目なので
ちょっと倒れてしまった様です。

一旦加西市に戻り
山田錦を作っている農家さんの圃場を回ります。


暗くなってきたので宿に移動し
そこで酒米生産者の皆さんと懇親会
うちの酒や地元の蔵元さんのお酒やら
飲みすぎました。ちょっと二日酔い…

翌日は朝イチで
東条町の生産者のところに向かい
契約栽培をお願いしている圃場を廻ります。

この人たちはみのる式という田植機を
使っているのが特長で、
肥料も控えめにお願いしているので
今年のような冷夏でも倒さない米作りをしています。

この人がうちで使っている兵庫県東条産の
山田錦を作っている農家の代表の橋本さん
とてもお世話になっている人です。


今年は夏が涼しかったために
稲が栄養分(窒素分)を消化できず
夏に肥料(穂肥)をやってしまった田んぼは
ほとんど肥料過多で倒れています。


※手前が倒れていない田んぼ、向こうが倒れてしまった田んぼ

倒れてしまうとそれ以上米粒が成長せず
青かったり、小さかったり、窒素分が残ってしまったりと
まったく良いことがありません。

その上雨が降った日には、
芽が出てしまう可能性もあります。

こんな夏になることも想定して田んぼを作っている人は
冷夏でも倒さずにピンと立った山田錦を作っています。

今までの画像を見てもらうと
ほとんどの田んぼ(弁慶は別にして)は
シャンと稲が立っています。

実はこういった農家やJAとタッグを組むことから
酒造りは始まっているのかも知れません。

投稿者 sekiya : 15:31 | コメント (0)

2009年09月11日

稲武の田んぼ

吟醸工房の横の田んぼ
皆さんが春に田植えをした田んぼですが、
だいぶ穂も実ってきました。

稲刈りは9月26日(土)を予定しています。
後は台風が来ないことと、当日晴れるのを祈るだけです。

神様、仏様…(ー∧ー)

投稿者 sekiya : 15:36 | コメント (1)

2009年09月04日

吟醸酒を楽しむ会 in 札幌

昨日まで
日本吟醸酒協会の吟醸酒を楽しむ会で
札幌に行っていました。

札幌は人口の割に日本酒ファンが多いのか
700名を超える入場者がありました。

結構広いホールでしたが、
始まってみればギッシリ…

一人だったのでブースも
てんやわんやでしたが、
その状態を見るに見かねたのか
札幌の特約店、地酒・仙丸のお嬢さんが
お手伝いしてくれました。


お客として来ていたのに、
お手伝いいただき
ありがとうございました。

投稿者 sekiya : 09:57 | コメント (0)

2009年09月01日

政権交代して、どうなるか…?

日曜日の選挙で民主党が政権を取りました。

これで身の回りの事から
いろいろ変わると思いますが、
酒造りに関わる部分はどうなるでしょうか?

ふたつ大きく変わる部分があると思いますが、
ひとつは酒のあり方を決めている酒税法の改正
もうひとつは租税特別措置法87条という
中小零細の蔵元を保護する法律の廃止です。

ひとつめの酒税法については
民主党はアルコール度数に比例した
酒税にするという公約でうたっています。

従来のように、
既存の枠組みに入らない酒類が出来るたびに
その場しのぎの思いつきで税額を決め、
高所得者層が飲む
(と思われる、あるいは思われていた)
アルコール飲料は税額が高く
低所得者が飲む
(と思われる、あるいは思われていた)
アルコール飲料は税額が低いといった
いびつな酒税体系から

度数に比例して税額が変わる
できるだけわかりやすく、シンプルな
税金体系にしていただくことと

アルコール飲料については
食文化のひとつととらえ(伝統的なものは特に)
メッセージ性のある法律にして欲しいと思います。

「メッセージ性」とは具体的に言うと、
ニセモノ、まがい物、酒税逃れ的な酒類には罰則的に高い税金を課す
(発泡酒・雑酒=ビールの偽物、甘味果実酒=ワインの偽物、
 本直し=焼酎の偽物、合成清酒=清酒の偽物)

度数が高かったり、ジュースのように飲みやすく
将来的にアルコール中毒などの社会問題が懸念される酒類も高くする
(缶チューハイなどのリキュール、スピリッツなど)

ついでに日本酒から普通酒(2増酒)を切り離して
合成清酒から「清」の字を外してくれればサイコーです(笑)
※半分以上混ぜ物が入っているものを清酒の顔して売られるのは
 真面目にやっている蔵元からすると迷惑です。


ふたつめの租税特別措置法87条ですが、
中小零細酒造メーカーに対してはある出荷量まで
安い酒税でよいという決まりがあります。

これにより最大数百万円ほど
酒税を「負けて」もらっています。

ところがこの法律は時限立法で
何度か延長してもらっていて、
最後に延長したのは2008年1月に
5年間延長することが決まりましたが、
段階的に軽減の度合いが下がっていきます。

度合いが下げられるだけでなく
これを民主党は延長しない可能性があります。

そうなると約7割(1200者)の酒蔵が
欠損企業(ようは赤字)といわれている今
特措法が切れたとたん、その蔵元にも
数百万円の負担がのしかかります。

酒税は法人税と違い赤字でも黒字でも
関係なく払わないといけないため
今黒字の蔵元(約3割)と、本業では赤字だけれど
不動産業や賃貸業などの副業で穴埋め出来る
蔵元以外は、おそらく廃業すると思われます。

下手すれば半分ぐらいの蔵元が
やめてしまうかも知れません。

他業種の人から見れば
何で日本酒の小さい酒蔵だけ保護されるのか
という疑問も出るでしょうし、
見方を変えると、この保護政策のせいで
日本酒業界の整理や淘汰が進まず、
ほとんどのメーカーが古いままの経営体質でも
何とか来てしまったという事も言えます。

いずれにせよ政権が変われば
いろいろな制度やしくみも変わるのはやむを得ません。


租特87条が切れる(かも知れない…)まであと4年

日本酒メーカーは変われるでしょうか?


投稿者 sekiya : 09:02 | コメント (0)